7. 高年齢者の雇用

(1)定年年齢
 定年年齢についてみてみると、「60歳」が72.9%と最も多く、次いで「65歳以上」が15.6%を示し、さらに「定年は定めていない」も6.9%を示している。ただ「61歳」〜「64歳」はいずれも0.7%〜1.6%の極めて低い回答にすぎなかった。(図-21)
図-21 定年年齢
(2)継続雇用制度の導入
 継続雇用制度の有無をみてみると、「再雇用制度のみを導入」が53.5%と過半数を占めた。また「勤務延長制度のみを導入」が15.0%、「勤務延長・再雇用制度両方を導入」が10.4%となっており、これら3つの回答を合計すると「導入」している事業所は78.9%を示すことになり、8割近くの事業所で既に「導入」が行われていることになる。
 業種別では、「再雇用制度のみを導入」は製造業で56.7%を示したのに対し、非製造業では49.5%となっており、製造業の方で高い割合を示している。(図-22)
図-22 継続雇用制度の導入

(3)継続雇用制度の対象とする高年齢者の基準
 前問で「継続雇用制度を導入している」とする341事業所に対して、継続雇用制度の対象とする高年齢者の基準をみると、「希望者全員を対象とし基準は設けていない」が53.7%と最も多く、次いで「就業規則により制度の対象となる者の基準を設けている」が33.4%、「労使協定により制度の対象となる者の基準を設けている」が12.9%と続いている。
 また業種別でみてみると、製造業と非製造業とで、ほとんど差がないのが特徴的である。(図-23)
図-23 継続雇用制度の対象とする高年齢者の基準

(4)高年齢者雇用の課題
 高年齢者雇用の課題についてみると、「賃金体系や水準の見直し」が52.2%と過半数を占めており、これが各事業所にとっての最大の問題となっているようだ。次いで「心身の健康面の配慮」が31.6%、「業務や作業内容の見直し」が28.3%、「役職や人事制度の見直し」が21.3%と続いている。(図-24)
図-24 高年齢者雇用の課題

(5)高年齢者への期待
 高年齢者への期待についてみると、「技術・技能の承継をすること」が52.8%と過半数を占めた。また「今までと変わらない仕事をすること」が36.9%、「経験・人脈を活かすこと」が36.7%、「技術・技能を活かすこと」が36.4%と続き、各項目に万遍ない回答が出ており、高年齢者への期待のほどが窺える。
 業種別では、「経験・人脈を活かすこと」が非製造業で46.9%と高い割合を示したのに対し、製造業では28.4%と18.5ポイントも低い割合を示しているのが目立っている。(図-25)
図-25 高年齢者への期待


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