6. 従業員の募集・採用・定着

(1)新卒者の採用
 新卒者の採用をみてみると、「新卒者の定期採用はしていない」が圧倒的に多く78.6%を占めたのに対し、「数年おきに、新卒者を採用している」は11.3%、「毎年、新卒者を採用している」は10.1%と1割程度の低い回答となっており、ほとんどの事業所で新卒者の定期採用が行われていない状況が窺える。また全国ベースでみても、同じような結果であった。
 一方、「毎年、新卒者を採用している」は、従業員規模が大きくなるほど高い割合を占め、従業員「100〜300人」の製造業では、63.6%を示している。(図-15)
図-15 新卒者の採用

(2)中途採用
 過去3年間の中途採用の有無についてみると、「行った」が74.5%であるのに対し、「行わなかった」は25.5%であった。
 業種別では、「行った」は「情報通信業」が100.0%、「繊維工業」が89.5%、「運輸業」が87.1%とそれぞれ高い割合を示しているのが目を引く。(図-16)
図-16 中途採用の有無

(3)必要な人数の採用
 必要な人数を採用できているかどうかをみると、「十分採用できている」は、新卒で20.2%を示しているのに対し、中途では36.8%を示している。また「十分ではないが採用できている」も、新卒で10.2%であるのに対し、中途では29.4%を示しており、新卒よりも中途の方で必要な人数が採用できているようだ。(図-17)
図-17 必要な人数の採用

(4)効果的な募集方法
 効果的であった募集方法をみてみると、新卒では「ハローワーク」が67.8%、「学校への求人」が51.7%とこの2項目が50%以上を示している。
 一方、中途では「ハローワーク」が85.4%と新卒よりも17.6ポイントも高い割合を示したのに対し、「学校への求人」はわずかに0.8%にすぎなかった。また「親族・知人の紹介」が新卒では13.0%であったが、中途では32.0%と高い割合を示しているのも特徴的であり、新卒と中途では効果的な募集方法に大きな違いが見受けられる。(図-18)
図-18 効果的な募集方法

(5)若手従業員の定着率
 若手従業員の定着率をみると、「良い方である」は48.8%を示したのに対して、「悪い方である」は10.0%となっている。全国ベースでは、「良い方である」は40.8%、「悪い方である」は13.6%となっており、本県は全国に比較して定着率は多少良いものと思われる。(図-19)
図-19 若手従業員の定着率

(6)若手従業員定着のために行っていること
 若手従業員定着のために行っていることをみると、「仕事のやりがいを教えている」が34.1%、「休暇を取りやすくしている」が33.5%、「教育・訓練の充実」が30.8%で続いており、この3項目で30%を超えている。業種別では、製造業で「作業環境を改善した」、「育児等の家庭の事情に配慮」がそれぞれ17.8%、17.3%を示したのに対し、非製造業ではそれぞれ10.6%、11.2%と低い割合を示している一方で、「退職金制度の導入・改善」が非製造業で12.4%であったのに対し、製造業で6.1%と低い割合を示しており、製造業と非製造業とでは相違が見受けられる。(図-20)
図-20 若手従業員定着のために行っていること


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