11. 賃金改定状況

(1)賃金改定実施状況
 本年1月1日から7月1日(調査時点)までの賃金の改定状況をみると、賃金を「引き上げた」事業所(121事業所)が28.3%で昨年の28.9%に比べ0.6ポイント減少している。
 また、「引き下げた」事業所(12事業所)は2.8%で昨年(2.5%)に比べ0.3ポイント率が上がっており、やや悪化の傾向となった。
 一方、「引き上げた」事業所と「7月以降実施予定」の事業所(2.8%)を合わせると「引き上げ」の方向で賃金改定を行った(行う)事業所は31.1%となってる。(図-33)
図-33 賃金改定状況

 さらに引き上げた事業所を規模別で見ると、規模が大きい事業所ほど比率が高くなる傾向にあり、また業種別にみると、製造業が27.3%、非製造業が29.5%と非製造業の方が製造業よりも多い結果を示しいる。特に「化学工業」が62.5%と最も多く、次いで「情報通信業」の50.0%、「対個人サービス業」が46.2%、「職別工事業」が44.4%で続いている。

(2)平均昇給額
 賃金改定を実施した事業所の内で「引き上げ」を行った事業所の昇給額をみると、秋田県全体では単純平均で6,218円(全国平均:6,585円)、加重平均で4,796円(同:5,246円)となっている。
 加重平均で業種別にみた場合、製造業が4,258円、非製造業が5,765円と非製造業が1,507円高くなっている。(表-4)
表-4 平均昇給(引き上げ事業所)
区  分 秋 田 県 計 製  造  業 非 製 造 業
昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%)
単純平均 6,218 2.75 4,455 2.03 8,104 3.49
加重平均 4,796 2.13 4,258 1.96 5,765 2.41
 昇給額が最も高かった業種は、「情報通信業」で、30,000円、次いで「職別工事業」の14,383円となっている。
 次に、「引き下げ」を行った事業所の引き下げ額をみると、秋田県全体では単純平均で8,359円(全国平均:19,516円)、加重平均で6,283円(同:14,335円)となっている。(表-5)
表-5 平均昇給(引き下げ事業所)
区  分 秋 田 県 計 製  造  業 非 製 造 業
昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%)
単純平均 −8,359 −4.05 −12,371 −5.61 −5,494 −2.80
加重平均 −6,283 −3.12 −7,329 −3.64 −4,901 −2.44
 加重平均で業種別にみた場合、製造業が7,329円、非製造業が4,901円となっている。
 また、秋田県全産業の平均の昇給額を見ると、加重平均で3,562円(単純平均:3,938円)と昨年の3,223円に比べて339円増加している。
 業種別では、製造業が3,006円(加重平均)に対して、非製造業が4,679円(同)と製造業と非製造業とでは1,673円の差が生じている。(図-34)
図-34 平均昇給額の推移(加重平均)


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