3. 経営状況について

(1)現在の経営状況
 厳しい経営環境の中で、県内の中小企業の経営状況を見ると、「変わらない」が44.9%と最も多く、「悪い」は43.7%、「良い」は11.4%となっている。昨年の調査との比較では、「良い」が2.9ポイント増加する一方、「悪い」が8.0ポイント減少しており、昨年よりも景況に明るさがみられる。
 ちなみに全国平均では、「良い」が12.6%、「悪い」が41.2%となっており、全国平均に比べるとやや景況感に厳しさが感じられる結果となっている。(図-4)
図-4 経営状況

(2)主要事業の今後の方針
 主要事業の今後の方針を見ると、「現状維持」が65.2%、次いで「強化拡大」が27.3%、「縮小」は6.8%となっており、昨年との比較では「現状維持」が1.3ポイント、「縮小」が0.6ポイントそれぞれ増加しているのに対し、「強化拡大」が1.8ポイント減少しており、事業経営に向けて消極的になっていることがうかがえる。
 また、業種別にみると、「情報通信業」では「強化拡大」の回答が50.0%と圧倒的に多いのが目を引く。(図-5)
図-5 主要事業の今後の方針
(3)経営上のあい路
 経営上のあい路を3項目以内で選択してもらったものであるが、この結果、「販売不振・受注の減少」が57.0%と最も多く9年連続で1位となっている。昨年と比較しても3.3ポイントの増加であった。次いで、「原材料・仕入品の高騰」が39.3%、「同業他社との競争激化」が38.3%となっている。「原材料・仕入品の高騰」は昨年は「同業他社との競争激化」に次いで3位だったが、今年は「同業他社との競争激化」を僅差ながら上回った。また全国の状況は、1位は変わらないが、2位が「同業他社との競争激化」、3位が「原材料・仕入品の高騰」であった。(図-6)
図-6 経営のあい路

(4)経営上の強み
 経営上の強みを3項目以内で選択してもらったものであるが、この結果、「顧客への納品・サービスの速さ」が32.9%と最も多く、次いで、「製品の品質・精度の高さ」が24.8%、「組織の機動力・柔軟性」が23.6%と続いており、この3項目の順位は昨年度と変わりはないが、それぞれ回答割合がいずれも減少している。
 全国の順位もほぼ同様であるが、「商品・サービスの質の高さ」の数値が高くなっている。(図-7)
図-7 経営上の強み


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