岩手県の県央に位置する北上市に、80の専門店とジャスコからなる東北有数の共同店舗「協同組合江釣子ショッピングセンター（愛称は「パル」）」があります。
　 現在、江釣子ショッピングセンターでは、併設するジャスコ江釣子店とともに、店内で排出される植物油（天ぷら油など）を、バイオ燃料のリサイクル会社に無償で提供しています。提供を受けたリサイクル会社では、その廃油をバイオディーゼル燃料に精製してバス会社に販売し、そのバイオ燃料を使って走行するバスが、江釣子ショッピングセンター・パルの無料ショッピングバスとして、地域の消費者を送迎しています。

　当施設で排出される使用済みのてんぷら油は、年間で7,200リットルにも上ります。これを処理するのに多額の処理料を支払っていました。また、このショッピングバスを運行している会社でも、排ガス（黒煙）の排出に対して市民からの苦情があり対策を講じる必要性に迫られており、加えて、昨今の燃料費の高騰にも頭を痛めていました。
　 BDFバス事業への取り組みは、CO2の削減や企業が負担する経費の削減など、これらの問題を一度に解決する一石三鳥の効果を発揮しました。