今月は、岩手県北の伝統工芸情報 浄法寺漆器工芸企業組合からの情報です。

住所 
岩手県二戸郡浄法寺町大字御山字清水尻18番地
TEL 0195−38−3028
FAX 0195−38−3028
理事長 岩館正二

 浄法寺漆器は、開山1,200年の歴史を持つ浄法寺町天台寺で、僧侶が寺の什器を造ったことがその始まりと言われています。明治から昭和初期にかけて生産が盛んだった時代もありましたが、生活様式の変化や過疎化等によって衰退の一途を辿っていました。
 その後、昭和50年代にこの衰退状況を打開すべく、漆掻き職人の岩舘正二(組合代表理事)や県工業試験場(現県工業技術センター)特産工業部の方々の手によって復興への活動が開始され同54年、岩舘正二代表を中心に「浄法寺漆器工芸企業組合」が設立され、漆器生産が再開されました。
 同58年には、ともに浄法寺塗を守ってきた安代町に町営の漆器生産振興機関「安代町漆器センター」が開設。この両者を軸にした浄法寺の漆芸ルネッサンス(漆器産業の復興)は、着実に地域を巻き込んで成長を始めました。当時、若手塗り師だった岩舘隆(専務理事)も、デザインを現代の暮らし向きにアレンジした漆器を模索・提案するなどして、復興の一助となるべく努力を重ねました。
 そのような時期を乗り越え、試行錯誤しながら、漆工芸は、生漆生産から塗り、そして販売に至るまで一貫体制で行われるようになりました。町をあげての漆原木の植林も進められ、漆の総需要の99%を外国に依存している現在、浄法寺町は日本一の漆生産量を誇り、国産の約60%を生産するまでになっています。

 
 浄法寺塗の最大の特徴は黒漆、朱漆一色のシンプルさ。生活に密着した器として、日常的に使いこなされることを前提に作られている点も伝統といえます。浄法寺塗りの塗り師として、そんな伝統を守り、地元の素材にこだわった実用性の高い漆器を生み出しているひとりが岩舘隆。浄法寺漆器工芸企業組合の専務理事でもあります。2001年には全国伝統的工芸品公募展で岩館の作品が内閣総理大臣賞を受けました。

 
浄法寺漆器の展示・販売施設「滴生舎」の舎内では、漆の絵付けを体験することできます。
 人 数:3名様以上
 所要時間:1時間〜1時間半程度
体験できる商品は、お箸(800円)、急須台(1,200円)の2種類から選択できます。
出来上がった商品は、後日発送させていただきます。
(送料・消費税は別途となりますのであらかじめご了承下さい)
予約制となっておりますので、お早めのご連絡をお願い致します。お問い合わせは、「滴生舎」まで。


〒028-6802 岩手県二戸郡浄法寺町大字御山字中前田23-6
TEL:0195-38-2511 FAX:0195-38-2610
URL http://www.ginga.or.jp/~joboji-urusi/index.html
E-mail tekiseisya@sweet.ocn.ne.jp

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