みちのく組合情報

秋田
能代山本生コンクリート協同組合
循環型社会への貢献。
石炭灰(フライアッシュ)を生コンクリートに使用!
 
理事長 佐々木 鉄美 氏

○目的・背景
当組合では、東北電力(株)能代火力発電所で副次的に発生するフライアッシュを混合したコンクリート(フライアッシュ混合コンクリート)の県発注工事における使用を2008年から試行的に行っております。
  フライアッシュとは、火力発電所で石炭を燃焼させた時に発生する石炭灰の一部で、セメントと一緒に混ぜると、セメントだけの生コンクリートより耐久性が向上する他、ひび割れ現象が起こりにくいといった長所があります。
 当組合では、以前から国や県、市町村等にフライアッシュ混合コンクリートの使用を要望してきましたが、その努力の結果が認められ、平成20年度からは県発注工事での無筋コンクリートの試行が始まりました。
 フライアッシュの混合率はセメントに対し15%(内割り)で、同組合でのフライアッシュコンクリートの販売価格は1m3当たりで普通コンクリート価格の200円引きとなるなど、コストダウンにつながります。
  なお、能代火力発電所から産出されるフライアッシュは約3万トンで、全県の公共工事の生コン量を賄える量となっております。

○フライアッシュ混合コンクリートの使用状況
岩館漁港地域水産物供給基盤整備事業
能代港重要港湾改修工事
平成20年度は、県単一般治山事業の70m3と岩館漁港地域水産物供給基盤整備事業の310m3、能代港重要港湾改修工事の1,110m3と3件の無筋コンクリート工事に対してフライアッシュ混合コンクリートが使用されました。
 平成21年度は引き続き無筋コンクリート工事を試行して品質データを更に収集することにしており、後には鉄筋コンクリートへ拡大され、将来的に標準使用として位置づけられる見込みです。

○全県規模での使用を
フライアッシュ混合コンクリートの使用は、循環型社会の推進に役立つ上、コンクリート構造物の耐久性向上等にもつながります。今後は、全県規模でのフライアッシュ混合コンクリートの使用を広めていきたいと考えております。
  また、全県でフライアッシュ混合コンクリートを製造していくには、各工場でフライアッシュの貯蔵用サイロ等の設備投資が必要となる他、輸送コストといった問題があるため、これらの解決を図るべく、検討を重ねていきたいと思います。

ご意見・ご要望は
能代山本生コンクリート協同組合
秋田県能代市字悪戸115番地9
TEL:0185-58-3560 FAX:0185-58-3525

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