景況レポート 景況悪化に歯止め掛からず
〜停滞感強く、先行き不透明な状況続く〜
情報連絡員80名 1月分

 1月分の県内景況は、前年同月と比較して、景況が「好転」したとする向きが2.6%(前月調査6.4%)、「悪化」が64.1%(同61.5%)で、業界全体のDI値は−61.5となり、前月調査と比較し6.4ポイント悪化した。
内訳としては、前月調査と比較して、製造業は3.1ポイント悪化(DI値好転組合2件減少)し、DI値は−53.1、非製造業は8.7ポイント悪化(DI値好転組合1件減少、悪化組合3件増加)し、DI値は−67.4となった。
(回答数:78名 回答率:97.5%)


[天気図の見方]前年同月比のDI値をもとに作成しています。
[凡例]

業界全体好転悪化割合[前年比/同月比]


業界の声
パン製造 価格改訂後、数量は減少したが、金額ベースでは前年同月を上回っている。油脂を中心に原料の値上げ依頼が殺到しており、今後の見通しは不明である。また、4月に小麦粉の大幅アップが予定されており、小売価格への転嫁が可能か、市場に受け入れられるのか難しい決断を迫られることが予想される。
清酒製造 12月の清酒出荷量は4,087キロリットルで、前年同月比94.2%で推移した。タイプ別では、吟醸酒が前年同月比で102.6%、純米酒が97.6%、本醸造酒が89.4%、レギュラー酒が94.1%となっている。
外材 年末年始にかけて、例年にない長期休暇を取り生産調整を進めているが、依然として需要、市況の回復は見られない。特に、国産材針葉樹合板の市況が悪い。また、秋田港の輸入木材も激減しており、港湾荷役や害虫防除等関係業者は深刻な経営難に陥っている。1月の入港量は6,000m3
印刷 1月の発注量、生産量ともに低調で推移し、価格は安値安定が続き、原材料の値上げも浸透し、利益を出せない環境が依然として続いている。また、年明けに製紙メーカーの偽装問題が発覚し、今後の情勢が見えないまま需要期を迎えることとなり、主材料の安定供給に不安材料を抱えることは、深刻な状態と言える。
自動車販売 1月の新車販売台数は、登録車が1,416台(前年同月比95.2%)、軽自動車が1,389台(同104.0%)であり、合計2,805台(同99.4%)であった。
石油製品 ガソリンは前月より2円ダウンし1リットル当たり151円、軽油も前月より2円ダウンし1リットル当たり129円、灯油も18リットル宅配で12円ダウンし1,784円となった。元売仕切価格は上昇しているが、中旬から市況が値下がりとなり、灯油の販売量も天候により数量減となり、経営状況は厳しさを増している。
商店街 1月も客足がダウンした。原油高騰の影響で、多岐分野にわたり商品の値上げが始まり、消費者は買い控えの状態である。原油高騰が終息しない限り、小売業では一層、弱肉強食の態が強くなりそうである。(鹿角市)
一般建築 国体関連の公共工事が終了したこともあり、各官庁の発注工事は減少している。加えて、建築確認の遅れにより工事着手が出来なくなってきており、景況は悪化している。
砕石 工事量が少なく、大雪のため作業も思うように進まず、出荷量は前年同月比56.68%で推移した。


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