景況レポート 非製造業振るわず景況悪化
〜原油価格高騰等が影響〜
情報連絡員80名 11月分

 11月分の県内景況は、前年同月と比較して、景況が「好転」したとする向きが6.4%(前月調査7.6%)、「悪化」が60.3%(同57.0%)で、業界全体のDI値は−53.9となり、前月調査と比較し4.5ポイント悪化した。
 内訳としては、前月調査と比較して、製造業は15.7ポイント好転(DI値好転組合1件増加、悪化組合4件減少)し、DI値は−50.0、非製造業は18.2ポイント悪化(DI値好転組合2件減少、悪化組合6件増加)し、DI値は−56.5となった。なお、製造業の好転要因としては、木材・木製品(プレカット)における前年同月の大幅な落ち込みが、今期は通常月の状態に戻ったこと等が挙げられる。
(回答数:78名 回答率:97.5%)


[天気図の見方]前年同月比のDI値をもとに作成しています。
[凡例]

業界全体好転悪化割合[前年比/同月比]


業界の声
豆腐油揚 前年同月比、前月比とも売上は低迷し、業況は悪化している。原材料は高騰する一方だが、製品の値上げは取引先との交渉が思うように進まず、業界は先行きが全く見えない状況にある。
パン製造 12月1日より、小売価格の一部改定が実施される。これにより、原材料等の上昇分を吸収することができると思われる。
清酒製造 10月の清酒出荷量は1,892キロリットルで、前年同月比95.4%で推移した。タイプ別では、吟醸酒が前年同月比で102.3%、純米酒が99.4%、本醸造酒が93.7%、レギュラー酒が94.6%となっている。
外材 需要の減少が大きく、特に針葉樹合板は月を追うごとに価格が下がってきている。しかし、遅れていた建築確認の認可が、10月は前年同月の水準に回復してきたことや、国内メーカーの減産の足並みが揃ったこともあり、来春には上向くとの見方が増えてきた。11月の入港量は17,000m3
自動車販売 11月の新車販売台数は、登録車が2,112台(前年同月比103.6%)、軽自動車が1,786台(同94.0%)であり、合計3,898台(同99.0%)であった。
石油製品 ガソリンは前月より4円10銭アップし1リットル当たり147円80銭、軽油も前月より4円50銭アップし1リットル当たり125円50銭、灯油も18リットル宅配で13円アップし1,646円となった。11月も元売仕切り価格は大幅に上昇しているものの、販売価格に転嫁出来ず、リッターマージンも減少し、経営的に資金繰りが大変な状況となっている。
商店街 「身の回り品」は、需要低迷が続き前年同月比10%程度の落ち込みとなった。また「酒類販売」は、日本酒、ワインともに新酒の時期であるが、前年同月比2%の減、「家電販売」は、プラズマ、液晶テレビが一服した感があり、前年同月比20%の大幅減となった。(秋田市)
旅行 国内旅行の受注額が、前年同月比で12%程度減少したが、海外旅行は5%程度微増で推移した。依然として、燃料費高騰により仕入単価は上昇傾向にあるが、旅行代金に還元できず、利益率の低下が懸念される。
トラック 繁忙期ではあるが、物流が鈍化している。特に米や製品、合板、チップ等が特に悪く、ふじ林檎の輸送に期待をかけつつ、前年数量の確保に奮闘している状況である。一方、他品目(部品関係、清酒、コンクリート製品等)は横ばいにて推移している。


Copyright 2008 秋田県中小企業団体中央会 http://www.chuokai-akita.jp/