日本列島組合探険隊
新たな販路・
市場開拓
行政と共同した活発な事業展開による地域ブランド確立
〜協同組合宇都宮餃子会(栃木県)〜
◆背景と目的
 当組合は、宇都宮市が一世帯当たり餃子購買量日本一である点に着目した市役所の主導により、「まちおこし」活動の一環として「餃子の地域ブランド化」を目的に市内餃子店・中華料理店の協力を得て、平成5年に任意団体として発足し、その後、平成13年に組織化を行った。そして、平成15年には念願の「宇都宮餃子」の商標登録を果たすなど、着実な効果を挙げている。
◆事業・活動の内容
 発足以来、市や商工会議所と連携したまちおこしイベント「宇都宮餃子まつり」の開催や、活発なPR活動、空き店舗活用による共同販売施設「来(き)らっせ」の運営、旅行会社との共同企画による「宇都宮餃子食べ歩きツアー」の実施など積極的な事業展開により宇都宮餃子は広く認知され、来街者が増加するなど組合員の事業基盤の拡大に寄与している。現在「来らっせ」は宇都宮店のほか東京店、JR宇都宮駅ビル内の3店舗を運営中であり、良好な業績を維持している。
◆成果
 当組合の共同販売施設の開発・出店やイベントの集客力、観光企画の成果などは「まちおこし」並びに組合員の事業基盤拡大に一定の貢献をしており、現在、宇都宮餃子の知名度の広がりに応じてブランド価値の維持向上という新たな局面を迎えている。
  そのため、非加盟業者による商標使用を排除するなど商標保護活動を徹底するとともに、組合内部についても、餃子の品質並びに接客サービス水準の安定・向上を図り、組合員教育に積極的に取り組んでいる。宇都宮市の「食によるまちおこし」活動の担い手として発足した宇都宮餃子会は、行政・地域との良好な連携、活発な事業活動により「宇都宮餃子」の知名度を全国的に広めることに成功した。

【組合の概要】
所在地:宇都宮市馬場通り2-3-12 電話:028-614-5388
設立:平成13年2月 組合員:74人
URL:http://www.gyozakai.com

企業組合による創業
・再チャレンジ
〜あおもりの食と農へのこだわりから創業
〜企業組合あおもり万華鏡(青森県)〜
◆背景と目的
 当組合理事長の実家は農家であり、米や野菜を自給するのが習慣として身についていた。理事長はかつて日曜雑貨卸売業の営業として青森県内外でセールス活動を行っており、大手・地域スーパーの食品流通現場に接する機会が多く、「食のグローバル化」が進展していることに問題意識を持っていた。このことから、安全・安心な野菜や穀物を供給しようとするNPO法人の活動に参画し、野菜や雑穀の仕入れ・販売を担当したが、より積極的な販売を行うことにより、「紅そば」の産地形成、雑穀の普及、農産物の地産地消の推進等を目的として設立した。
◆事業・活動の内容
 当組合は、NPO法人の活動から派生する形で設立された。事業部門をNPO法人から引き継ぎ、現在でもNPO法人メンバーとの交流やアドバイスを受けるなど、良好な関係を保っている。事業内容は、手作り雑穀弁当、玄米・雑穀、県内農産物、商品開発した「紅そば」等の店頭販売や、これらの取扱商品によるイベント出店、雑穀料理教室の開催、紅そばの産地形成にかかる農家の支援等を行っている。また、異業種交流会、中央会開催事業などへも積極的に参加しており、事業に対する真摯な姿勢が評価されている。
◆成果
 青森県産の紅そばを使用した「紅そば」の商品開発を行い、現在販売中である。紅そばについては、商品の拡販により、需要と耕地面積を増やすことにより、産地化と特産化を目指している。雑穀の普及については、雑穀料理教室や店舗での手作り雑穀弁当の販売、さらにイベント出店などにより、食育・地産地消意識の向上に資する活動ができつつある。各組合員が強みを生かした組合運営参加がなされており、今後はさらに商品知識を高めることにより、地域の食の一翼を担うことが期待されている。


【組合の概要】
所在地:青森市松原2-13-1
電話:017-741-1696
設立:平成17年7月 組合員:4人
※本コーナーは、全国中央会が取り纏めた「先進組合事例」をもとに編集しています。



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