日本列島組合探険隊
商業・サー
ビス業組合
「あんどん」でレトロなまちづくり
〜喜多方市中央通り商店街振興組合(福島県)〜
◆背景と目的
 喜多方市の中心商店街は他の商店街同様、来街者の減少という問題を抱えていた。そこで、喜多方市中央通り商店街振興組合の若手経営者が中心となり、町に人を呼び戻すための各種まちづくり事業が行われていた。そんな中、喜多方の商店街が持つレトロな雰囲気をもっと効果的に演出する方法はないかと検討した結果、「あんどん」型街路灯の商店街への設置が企画された。
◆事業・活動の内容
 喜多方市の中心商店街約900mに特製のあんどん型街路灯を150基設置した結果、商店街を統一感と「あんどん」が照らし出す明かりで幻想的な雰囲気に演出することに成功した。あんどんにはケナフ和紙を使用し、デザインには地元の刻字家の意見を採り入れ、何度も試作を繰り返した。その結果、非常に演出効果の高いものを作成することができ、組合では「あんどん」の設置に合わせてイベント等を効果的に実施している。
◆成果
 商店街として「ちょっとレトロで文化の香りがする町並み」を演出するまちづくりが進んでおり、商店街への来街者の増加が期待される。それを各店舗の売り上げに結びつけるには、商店街としてまちづくり事業を進めていくほかに、各店舗が特徴ある取り組みを実施していかなければならない。しかし、喜多方の中心商店街の人たちは、街に対する強い愛着と、団結し各種イベントを実行する企画力、実行力を持っており、今後も各店舗の経営革新が進んでいくことと思われる。

【組合の概要】
所在地:喜多方市字3丁目4832-1 電話:0241-22-0362
設立:昭和52年8月 組合員:27名

地場産業組合
特産品の「すいか糖」を製造・販売し、地域をPR
〜もとなり本舗企業組合(山形県)〜
◆背景と目的
 地元の農家で、規格外のため販売できず処分されるスイカを有効活用するために、昔から健康食品として食されていた「すいか糖」の商品化に着手した。また、すいか糖以外の通年型商品の開発にも取り組んでおり、尾花沢市の特産品を、年間を通して県内外にPRし、販売することを目的に活動している。
◆事業・活動の内容
 すいか糖を中心とした尾花沢市特産商品の開発・販売と、商店街の空き店舗を活用した観光物産施設「夢ファクトリー」の運営が、事業の中心である。原料となる規格外のスイカは農家から安価で提供してもらい、製造所で煮詰め、100グラムの瓶詰め商品として販売している。販売経路は、観光物産施設、スーパー等の取扱店、通信販売業者、首都圏で開催される観光イベント会場等である。現在、すいか糖以外の通年型商品の開発にも力を入れており、日配品・石鹸・化粧品・入浴剤等を試作中である。
◆成果
 中心商品のすいか糖の販売実績は、目標の半分程度にとどまっているが、取扱店は徐々に増加しており、今後の販売拡大が望める。また、1次加工した液状の製品を、菓子製造業向け等に供給することも検討中である。
 代表理事を中心とした多面的な活動により、新聞などのマスコミに取り上げられる機会も多く、すいか糖と尾花沢のPRを図り、地域の活性化につなげるという目的はある程度実現している。

【組合の概要】
所在地:尾花沢市中町4-5 電話:0237-23-3888
設立:平成17年7月 組合員:10人
※本コーナーは、全国中央会が取り纏めた「先進組合事例」をもとに編集しています。



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