年頭のごあいさつ

秋田県中小企業団体中央会
会長 東海林正隆

 新年あけましておめでとうございます。
 平成16年の新春を迎えるに当たり、会員の皆様に謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年を振り返りますと、景気は昨年度後半にかけアメリカ・中国を中心に世界の景気回復に明るさが増してきており、国内にあっても、わが国経済の基調判断としては、持ち直しているとの認識に立って明るい期待を持たせつつ幕を閉じた一年でした。
 しかし、電子部品など一部業種に持ち直しに向けた動きが見られているものの、個人消費の動きは依然として伸び悩み、民間需要の回復力も弱く、失業率も相変わらず高水準で推移するなど、深刻なデフレから抜け出せないままの越年となりました。
 特に、中小企業にあっては景気の回復には程遠く、海外製品との競争の中で、国内的にも市場原理の流れが一段と強まり、同業者間の競争も熾烈を極めております。
 このため、採算や資金繰りに苦しむ企業が増加しており、加えて、急速に進む高齢社会、環境・リサイクルへの対応、情報技術の革新やグローバル化に伴う経済・社会の構造変化にも直面しており、中小企業を取り巻く環境はむしろ以前にも増して厳しい状況が続いております。
 こうした状況の中にはありますが、我々中小企業は経済の重要な担い手として地域経済を支え、かつ、地域の雇用を維持していくという重要な役割を果たしていかなければならないことはいうまでもありません。
 国や県では、新規事業の創出を現下の重要な施策の一つとして掲げておりますが、組合をはじめとした連携組織はこうした要請に応え得る組織であり、今こそ組合員個々が有する物的・人的経営資源を有効かつ多角的に連携させることにより新規事業機会の確保に努めることが求められております。
 特に、環境・リサイクル問題などにおいては経営資源の限られた中小企業が個々で取り組むことは容易ではなく、多様な連携組織を活用し、環境の変化にこれまで以上に積極果敢に対応していくことが肝要と思われます。
 政府にはまず何よりもデフレ不況を脱却し、景気回復を確実なものとするよう大胆な経済運営の展開を期待するものでありますが、本会と致しましては、中小企業の連携による経営革新、創業等の積極的な支援を今まで以上に推進して参る所存です。
 終わりに、会員組合並びに会員企業の皆様のますますの御隆盛をお祈り申し上げるとともに、関係機関のご支援とご鞭撻をお願い申し上げ、新年の挨拶と致します。



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