平成14年度
中央会重点事業のあらまし

 通常総会で平成14年度の事業計画が決定しましたので、今月は、本年度の重点事業について紹介します。



1 IT化に対する支援
 IT化社会に各企業が対応するために下記の事業を実施します。

◯インターネット戦略セミナー
 多様化する通信技術やITに即した物流事業等に的確に対応するために、ITと戦略物流についてのセミナーを開催します。(秋田市)

◯ITステップアップ研修
 企業戦略の実践に役立つようにホームページの活用技術を習得する研修を開催します。(秋田市)
  コース名
   (1)JavaScript入門
   (2)ホームページ作成(基礎)
   (3)ビジネスコンピューティング3級対策講座
   (4)ASP入門

◯ECシステムの構築・運営
 本会では会員組合及び組合員企業が、ホームページを通じて消費者と直接取引できるECサイトの構築・運営の支援をします。
 本格的なECサイトシステムを利用し、本会のEC専用サーバで管理するため各企業は商品の製造・販売に特化することが出来ます。



2 マーケティングに対する支援
◯グループ連携 マーケティング強化支援事業
 複数の企業が連携して販路開拓を行うグループに対して継続的な支援を行います。

(1)あきた羽州酒蔵街道の会
 旧羽州街道(現国道13号線)沿いに所在している酒造メーカー5社が連携し、様々な活動を展開している「羽州酒蔵街道の会」を対象にマーケティング強化事業を展開します。
 今年度は、北東北3県(秋田・青森・岩手)が合同で設置しているアンテナショップ「みちのく夢プラザ」で試飲イベントを行う他、県外バイヤーとの商談を行う等これまで未開拓の九州地区での販促活動を行います。
 また、県内においては佐竹公入部400年を記念した各種イベントとタイアップし、「羽州街道」をキーワードに需要を開拓します。

(2)秋田県食品研究開発促進協議会
 当協議会は、食品関連の異業種企業8社が、食品の安全性向上と、県内食品産業の振興を図るため、農業生産から加工、流通、消費までの一貫した共同生産・販売体制を作ることを目標に、今年の4月に設立されました。
 今年度は、特に共同販売に重点を置き、メンバー企業の連携によるセット商品の開発や企業の販売網の提携等を支援していきます。
 具体的には、「みちのく夢プラザ(福岡)」、「実りのフェスティバル(東京)」等のイベントを通じて県外バイヤーとの商談会の開催や販促ツールとしてパンフレットを作成する予定です。

 中央会では、これらの活動に対して企画段階からきめ細かな支援を行います。



3 経営体質の改善・強化への支援
◯経営ノウハウ導入支援事業
 厳しい経済環境下で自社の受注、利益を確保していくには、抜本的な経営体質改善を図る必要があります。しかし、組合等を構成する企業の多くは、十分な経営資源を有しておらず、また構成員企業の抱える経営上の課題について、組合等の中だけでは解決しきれないケースが多々見受けられます。
 本会では、このような構成員企業が抱える課題をできるだけ解決するため、専門家を積極的に活用した指導・助言を行い、構成員企業の経営体質の改善・強化を図るため、本年度から3年間、(社)秋田県機械金属工業会の構成員企業を対象に実施することにしております。

4 中小企業の連携・組織化への支援
◯グループ創業バックアップ事業
 「創業をお考えの方々が何を求めているのか、何を克服すればスタートできるのか。」
 実際に創業された方々を招いての事例セミナー・個別相談会の開催、ビジネスプラン作成を中心とした創業講座開催などを通じ、創業意欲の喚起から創業までトータル的な支援を行っています。
本年度も引き続き、創業のツールとして全国的に注目されている「企業組合制度」をキーワードとして、同制度を活用して創業された県内外の方々を招いての事例セミナーを2回開催するともに、創業に向けて何が必要かを集中的に学ぶ創業ステップアップ講座の開催を行います。
 併せて創業希望の多い分野においては、専門家を交えての分野別創業懇談会を通して課題の克服を図ってまいります。

 創業相談者に対しましては、随時窓口相談で対応を行い、必要な場合は個別に訪問するなど、創業に向けトータル的なフォローアップを行ってまいります。

◯企業連携シーズ育成事業
 県内の食料品製造業の皆様が様々な商品開発に取り組んでいる中、近年の健康ブームを背景に「新製品を開発したい」「既存の製品に付加価値を付けたい」といった企業シーズを持ち寄る場として「あきた機能性食品研究会」を組織し、本会でその活動を支援しています。
 これまでは、県総合食品研究所・県食品産業振興チームの協力を得て、幻の和漢薬として知られる「鹿角霊芝」を機能性食材として10種類の試作品が完成し、内5種類が製品化に成功しています。
 今年度は、これまで製品化された商品の販路拡大について支援しつつ、新たな機能性食材として県が稲の籾殻から精製に成功した「オリゴ糖」をテーマに、新たな機能性食品の開発を目指します。

◯デザイナーズバンク育成事業
 デザインは単に「かたち、いろ」といった造形活動にとどまらず、広く生活に関わり、ビジネスや消費活動に密着しています。企業が商品開発からマーケティングを考えた場合、コンセプトから販売ターゲットに至る、いわゆる「川上から川下まで」全て掌握して初めてデザインは生まれ、活きてきます。
 この「デザイン」を機軸とした各種事業を展開している県内デザイナー集団「あきたデザインネットワーク」を母体として、県内産業界との交流を促進していきます。
 本年度は、県内デザイナーの資質・意識の向上を図るためのデザインフォーラム・研修会の開催、県内企業との交流を通じ、新商品開発や新事業への展開に対して、ネットワークメンバーを中心としたプロジェクトによる連携支援を積極的に進めてまいります。
 また、昨年に引き続いて「あきたデザインフェスタ」を開催し、デザインを企業や行政はもとより、県民に広く知ってもらうためのPR活動を行います。


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