商店街の近代化が完成
愛称 NEO ロマネスク大町
湯沢市大町商店街振興組合

 平成7年7月に着工した湯沢市大町商店街振興組合(代表理事長雄潤二氏 組合員62人)の商店街近代化がこのほど完成した。これにより、湯沢市の中心商店街を構成する4商店街の近代化が全て終了したことになり、今後は4商店街が連携した活動を行い、中心商店街への集客活動を積極的に進めることとなった。
街づくりの完成まで
湯沢市の歴史的中心的な役割を果たしてきた大町商店街も隣接する商店街の近代化が進むに連れ環境整備の遅れによる地盤沈下が顕著となった。
 その対応策として、平成7年湯沢市都市計画街路事業の実施と併せ、商店街の近代化事業をスタートさせた。当時の街路は、幅員8メートルの歩道のない道路であり、来街客のみならず一般市民にとっても危険な環境となっていた。
 商店街近代化の完成により、道路幅9メートル、両側に4.5メートルの歩道が設置され、歩車道分離の商店街ができあがった。
 当初街路事業での歩道計画は、3.5メートルであったが組合員の総意により1メートルの自主セットバックが実施され、歩道は幅員4.5メートルとなり、ゆったりとした落ち着きのある歩行者空間が確保されたほか、街路は歩車道に段差のないバリアフリー化されたものとなり、車椅子、高齢者等に配慮された優しい街づくりとなった。
ソフト事業も継続実施
 商店街のハード事業の進捗に伴い、ソフト事業への取り組みも始められた。
 平成12年8月、近代化事業継続の中、大道芸ワールドカップに出場した大道芸人を招致し、多くの市民に大好評を博した。大町商店街の夏のイベントとして昨年も引き続き大道芸人を招致、大道芸の大町商店街として定着しつつある。
 また、ハードが充実しても商店そのものが頑張らなければ商店街は良くならないとの観点から、一昨年を第1回目として「湯沢市大町買い物探偵団」を組織、性別・年齢の違うお客様20名を委嘱、お客様の生の声を組合員に伝えるユニークな活動も始めている。買い物探偵団に委嘱された方々は、その後、商店街の応援団に変わっているという。「消費者と共に街づくり」をとの意気込みも感じられる。
 長雄理事長は、「若手を中心にいろいろなイベント企画が出てきており、組合事業に真剣になった。近代化の実施が若手を育てたとも言える。」とその効果を喜んでいた。
本会でも今年度組合青年部へ対し、他商店街青年部との交流会開催に対し支援を行っている。
商店街活動への期待
 又、一方当商店街の顧客を含めた地域住民を消費者とする「協同組合日専連ゆざわ」では、大町商店街のハード面の整備と呼応するように、中心市街地商店街の活性化を目指した情報化事業に着手し、平成7年からポイントカード事業を通じて消費者へのサービスの提供を始め、平成8年には湯沢雄勝インターネット協議会の発足を契機としてポイントカードからIC多機能カードへと消費者へのサービスが拡大、さらには本年度ビジネスモデル事業を通して地域住民を対象としたIT講習会を開催するなど地域情報化のインフラ整備を促進しており、商店街のソフト事業の展開にこれらの情報化をどのように機能させるかが今後の大きな課題となっている。

 



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