フロム情報連絡員
D.I値急激に後退
〜マイカル等 倒産の影響が主因〜
情報連絡員80名
回答数  73名
回答率 91.3%
9月分


図の見方●前年同月比の【D.I値】をもとに作成しております。

 9月分の県内景況は、前年同月と比ベて景況が「好転」したとする向きが2.7%(前月調査9.1%)、「悪化D.I値が74.0%(同54.5%)で、業界全体のD.I値は-71.2ポイントで、前月調査-45.5ポイントと比較して25.7ポイントと大きく後退した。前月調査に比べ、製造業は11.7ポイント後退、非製造業は、35.3ポイント後退した。
 後退した業種としては、製造業では菓子製造業、プレカット、家具建具製造業、非製造業では卸・小売業が後退した、更にはマイカル等の倒産の消費者への心理的な影響が多分にありポイントを下げた主因として挙げられる。
 この結果全体のD.I値は、本調査始まって以来のマイナス70ポイント台の結果となった。

対前年同月比
好転悪化割合 業界全体


業界の声
☆豆腐は、依然として価格競争が続き今後も当分続くと思われる。
(食料品)

☆清酒の出荷量は、2,619キロリットルで前年同月比で101.5%、前月比でも112.5%と伸張した。
(食料品)

☆繊維は、10月下旬までの受注は確保しているが、内容は厳しい。
(繊維・同製品)

☆秋田杉の動きは、小売店が安くて良い物を当用買いしている状況である。
(木材・木製品)

☆出荷数量は、前月比では84.7%、前年同月比でも81.3%と大きな工事もなく減少した。
(生コンクリート)

☆機械金属業界は、IT分野の縮小の影響から急激な落ち込みがあり、窮地に立たされており操業不能な状況にある。また、鉄鋼は仕事の確保期間が短縮傾向にあるのと、地元での物件が少なく営業力のない企業は、数社を除いては厳しい経営環境にある。
(鉄鋼・金属)

☆土木建築関係では大型工事の発注はあるが、一部の業者だけで全体としては厳しい状況にある。
(建設)

☆秋田市より、街路灯改修工事等の発注があり前月とほぼ同じ位の受注量を確保できた。
(電気工事)

☆新米の初出荷等の動きがあり明るさが見えてきた。また、軽油価格が値下がり傾向にあるため、10月以降はコストの削減が見込まれる。
(トラック運送)

☆9月は、大きなイベントの開催がなく、売上高は前月比で2%、前年比でも7%の減収であった。
(タクシー)

☆青果は、今月も昨年並みの入荷量で商品単価が安値、横這いの取引であった。鮮魚では、秋刀魚は豊漁のため入荷順調・価格安値でよく売れ取引は良好であった。今月も青果・鮮魚類とも市場外流通が多く、買参人の買い控えが多かった。
(青果・鮮魚卸)

☆取引先である小売店間の価格競争激化による低迷で売上高は減少した。
(卸売業)

☆9月の新車販売台数は、登録車3,354台(前年比95.9%)、軽自動車2,112台(同93.1%)、合計5,466台(同94.8%)であった。前年比を下回った主因としては、依然としてユーザーの代替サイクルが長くなっていることが挙げられる。
(自動車販売)

☆身の回り品は、前月比横這い、前年比では量販店との価格競争から仕入価格以下の物もあり10%の減少。家電販売は、前月比・前年比とも10%の減少。食料品は、前月・前年比とも横這い。酒類小売店では、贈答品が終わったことで前月比で20%減少、前年比では横這い。飲食店では、イベントの開催がなく消費の落ち込みが著しい。
(商店街)

☆9月の整備需要は、前月比で7.8%増加したが、前年同月比では、1.3%減少した。
(自動車整備)


連絡員の素顔 
  vol.31


秋田中央木材市場株式会社
代表取締役社長 木村 正義 氏
■業界の状況
 新設住宅着工数は前年同期累計に対して下回っており、木材の動きは鈍く、売行きの不振が続いています。また、住宅建築の主力はプレカット加工になり、それに伴って外材集成材の使用割合が多くなり、国産材を圧迫しています。製材加工業者は、需要に応えるべく人工乾燥、プレーナー掛け等の加処理を行なっていますが、市況が極端に悪く、適正な評価が得られていない状況です。

■一企業として
 産地市場としての果たすべき役割と、社員の生活を支える責任の重さを自覚し、堅実な経営に心掛けています。
 県内の木材流通業者では古いほうで、業歴が長くなるとなかなか改革は難しいですが、今までの積み重ねを継続していくことも重要では ないでしょうか。



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