私は長年介護の仕事をしてきました。入所介護、ヘルパー、デイサービスなど様々な介護の業務を経験してきました。

介護の仕事をしていて感じたことですが、一人暮らしのお年寄りや、身寄りのないお年寄りが結構いるということです。

又、家族と一緒に暮らしていても子供世代との交流がほとんどないという現実もあります。

私は次第に身近なこの地域からでもよいのでその人たちとなかよく暮らせないかと考えるようになりました。

それに差し迫って私の家族にも要介護者がいるという状況でもありました。

先立つ資金もなかったのですが自宅の一階を利用し自分の身の丈にあったやり方で介護事業を始めてみようと思いました。
 
  先立つ資金もなく、だからといって金融機関から融資を受けて事業を始めるということも私には考えられませんでしたので、建物は自宅の一階を利用し設備投資なども極力しないようにしました。

人材の面では、以前の仲間で日中自宅にいるよりは外に出て少しでも人の役に立ちたい、給料はこだわらないという方に声をかけ、ちょっと遊びながら手伝いにこないという感じで誘ってみました。

事業というよりはボランティアの延長と割り切ってやっています。

それでも介護の請求業務などは不慣れなため返戻される場合があります。通常は提出後2ヶ月後に入金になりますが返戻があると4ヶ月後になります。

ボランティアの延長を割り切っていても、さすがにそんな時は厳しいですね。
 
  先にも言いましたが半分はボランティアと割り切っていますので、ケアプラン以外はほとんどサービスです。例えば昼食代(おやつ込)は200円で提供しています。

こう言うと安かろう悪かろうと思われるかもしれませんが、自分たちの食事の延長で作っていますので身近でご家庭で食べているものを出すように心掛けています。

その他、通院やお買い物、さらにはドライブなども一緒に行っています。もちろん無料でやっています。

また自宅を使っていますので近所の友だちや孫も遊びにきます。

利用者と一緒に話したり遊んだりしています。そのような環境が私はとても気に入っています。
 
  このような状況なので今は持ち出しの部分がかなりあります。持ち出しの部分はあってもよいのですが、せめて事業をやっている訳ですから収支をトントンに持っていきたいと思っています。

当施設は定員4人ですので毎日4人の方に利用してもらうことが目標です。

将来的には身寄りのないお年寄りと共同生活できれはよいと思っています。

これは私のヘルパー時代の経験ですが男性の一人暮らしは大変です。そんな人たちを数人規模で集め一緒に暮らしたいと思います。

もちろん近所の友達なども巻き込んでお年寄りだけでなく様々な世代と交流していく環境を作っていけたらと思っています。
 
  創業して間もなくでは収入に結びつけることは難しいと思います。私も手のあいた時はどはチラシを配ったりと少しずつですが営業活動をしています。

心構えとして何度も言いましたが、介護は特にボランティアの精神が大切だと思います。あまり欲を出さず少人数で自分の身の丈に合った規模から始めることをおすすめします。

事業が軌道に乗ってきてから少しずつお金を使っていけばよいのではないでしょうか?