11. 賃金改定状況

(1)賃金改定実施状況
 本年1月1日から7月1日(調査時点)までの賃金の改定状況をみると、賃金を「引き上げた」事業所(142事業所)が32.7%で昨年の33.3%に比べ0.6ポイント減少している。
 また、「引き下げた」事業所(14事業所)は3.2%で昨年(1.9%)に比べ1.3ポイント率が上がっており、やや悪化の傾向となった。
 一方、「引き上げた」事業所と「7月以降実施予定」の事業所(3.5%)を合わせると「引き上げ」の方向で賃金改定を行った(行う)事業所は36.2%となっている。
 さらに引き上げた事業所を規模別で見ると、規模が大きい事業所ほど比率が高くなる傾向にあり、また業種別にみると、製造業が37.1%、非製造業が27.4%と製造業の方が非製造業よりも多い結果を示している。特に「情報通信業」が75.0%と最も多く、次いで「化学工業」の64.3%、「機械器具」が60.6%で続いている。(図-35)
図-35 賃金改定状況

(2)平均昇給額
 賃金改定を実施した事業所の中で「引き上げ」を行った事業所の昇給額をみると、秋田県全体では単純平均で4,894円(全国平均:6,393円)、加重平均で4,821円(同:5,091円)となっている。
 加重平均で業種別にみた場合、製造業が4,706円、非製造業が5,169円と非製造業が463円高くなっている。(表-4)
表-4 平均昇給(引き上げ事業所)
区  分 秋 田 県 計 製  造  業 非 製 造 業
昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%)
単純平均 4,894 2.21 4,583 2.11 5,411 2.38
加重平均 4,821 2.24 4,706 2.29 5,169 2.11

 加重平均で昇給額が最も高かった業種は、「対事業所サービス業」で6,922円、次いで「総合工事業」の6,666円、「化学工業」が6,144円で続いている。次に、「引き下げ」を行った事業所の引き下げ額をみると、秋田県全体では単純平均で9,853円(全国平均:22,161円)、加重平均で11,801円(同:14,550円)となっている。(表-5)
表-5 平均昇給(引き下げ事業所)
区  分 秋 田 県 計 製  造  業 非 製 造 業
昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%)
単純平均 -9,853 -4.34 -10,060 -4.28 -9,761 -4.37
加重平均 -11,801 -4.53 -17,530 -6.63 -7,902 -3.06

 加重平均で業種別にみた場合、製造業が17,530円、非製造業が7,902円となっている。
 また、秋田県全産業の平均の昇給額を見ると、加重平均で3,227円(単純平均:2,990円)と昨年の3,698円に比べて471円減少している。
 業種別では、製造業が3,464円(加重平均)に対して、非製造業が2,631円(同)と製造業と非製造業とでは833円の差が生じている。(図-36)
図-36 平均昇給額の推移(加重平均)


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