3. 経営状況

(1)現在の経営状況
 厳しい経営環境の中で、県内の中小企業の経営状況を見ると、「悪い」が60.9%と最も多く、「変わらない」は34.3%、「良い」は4.8%となっている。昨年の調査との比較では、「悪い」が15.8ポイント増加する一方、「変わらない」が11.3ポイント、「良い」が4.5ポイントそれぞれ減少しており、昨年よりも景況に一段と暗さがみられる。
 ちなみに全国平均では、「良い」が7.3%、「悪い」が57.1%となっており、全国平均に比べてもやや景況感に厳しさが感じられる結果となっている。(図-4)
図-4 経営状況

(2)主要事業の今後の方針
 主要事業の今後の方針を見ると、「現状維持」が66.0%、次いで「強化拡大」が23.4%、「縮小」は9.4%となっており、昨年との比較では「縮小」が3.4ポイント増加しているのに対し、「強化拡大」が1.8ポイント、「現状維持」が0.2ポイントそれぞれ減少しており、事業経営に向けて消極的になっていることが窺える。
 また、業種別にみると、「情報通信業」では「強化拡大」の回答が50.0%と圧倒的に多いのが目を引く。(図-5)
図-5 主要事業の今後の方針
(3)経営上のあい路
 経営上のあい路を3項目以内で選択してもらったものであるが、この結果、「販売不振・受注の減少」が62.3%と最も多く11年連続で1位となっている。昨年と比較して7.3ポイントの増加であった。次いで、「原材料・仕入品の高騰」が59.8%、「同業他社との競争激化」が38.2%と続いており、「原材料・仕入品の高騰」は昨年の41.0%から18.8ポイントの大幅な増加となっており、経営に大きな影響を与えていることが窺える。
 また全国の状況は、1位は「原材料・仕入品の高騰」、2位が「販売不振・受注の減少」、3位が「同業他社との競争激化」となっており、昨年1位の「販売不振・受注の減少」が2位に落ち、2位の「原材料・仕入品の高騰」が1位となったのが特徴的である。(図-6)
図-6 経営のあい路

(4)経営上の強み
 経営上の強みを3項目以内で選択してもらったものであるが、この結果、「顧客への納品・サービスの速さ」が35.4%と最も多く、次いで、「製品の品質・精度の高さ」が26.3%、「組織の機動力・柔軟性」が22.8%と続いており、この3項目の順位は昨年度と変わりはない。全国の順位もほぼ同様の傾向を示しているが、それぞれの数値は全国の方が本県よりも多少低くなっている。(図-7)
図-7 経営上の強み


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