11. 賃金改定状況

(1)賃金改定実施状況
 本年1月1日から7月1日(調査時点)までの賃金の改定状況をみると、賃金を「引き上げた」事業所(144事業所)が33.3%で昨年の28.3%に比べ5.0ポイント増加している。
 また、「引き下げた」事業所(8事業所)は1.9%で昨年(2.8%)に比べ0.9ポイント率が下がっている。
 一方、「引き上げた」事業所と「7月以降引き上げる予定」の事業所(3.7%)を合わせると「引き上げ」の方向で賃金改定を行った(行う)事業所は37.0%となっており、昨年(31.1%)に比べ5.9ポイントの増加となっている。(図-34)
図-34 賃金改定状況

 さらに引き上げた事業所を規模別でみると、規模が大きい事業所ほど比率が高くなる傾向にあり、また業種別では、製造業が37.9%、非製造業が28.6%と製造業の方が非製造業よりも多い結果を示しいる。特に「機械器具」が62.5%と最も多く、次いで「化学工業」及び「情報通信業」がいずれも57.1%を示した他「金属・同製品」も55.6%を示し、これらの4業種が50%を超えている。

(2)平均昇給額
 賃金改定を実施した事業所の内で「引き上げ」を行った事業所の昇給額をみると、秋田県全体では単純平均で6,254円(全国平均:6,444円)、加重平均で4,723円(同:5,126円)となっている。
 加重平均で業種別にみた場合、製造業が4,422円、非製造業が5,597円と非製造業が1,175円高くなっている。(表-4)
表-4 平均昇給(引き上げ事業所)
区  分 秋 田 県 計 製  造  業 非 製 造 業
昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%)
単純平均 6,254 2.83 5,967 2.81 6,656 2,84
加重平均 4,723 2.16 4,422 2,11 5,597 2,29
 加重平均で昇給額が最も高かった業種は、「情報通信業」で、10,308円、次いで「木材・木製品」の7,795円となっている。
 次に、「引き下げ」を行った事業所の引き下げ額をみると、秋田県全体では単純平均で17,895円(全国平均:18,014円)、加重平均で11,096円(同:10,404円)となっている。(表-5)
表-5 平均昇給(引き下げ事業所)
区  分 秋 田 県 計 製  造  業 非 製 造 業
昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%) 昇給額(円) 昇給率(%)
単純平均 -17,895 -6.90 -11,513 -5.86 -21,724 -7.31
加重平均 -11,096 -4.69 -8,396 -4.54 -13,115 -4.76
 加重平均で業種別にみた場合、製造業が8,396円、非製造業が13,115円となっている。
 また、秋田県全産業の平均の昇給額を見ると、加重平均で3,698円(単純平均:4,026円)と昨年の3,562円に比べて136円増加している。
 業種別では、製造業が3,895円(加重平均)に対して、非製造業が3,249円(同)と製造業と非製造業とでは646円の差が生じている。(図-35)
図-35 平均昇給額の推移(加重平均)


目次前頁
Copyright 2007 秋田県中小企業団体中央会 http://www.chuokai-akita.jp/