5. パートタイム労働者の雇用状況等について

(1)活用する理由
 パートタイム労働者を雇用している192事業所のパートタイム労働者を活用する理由を見ると、「人件費が割安なため」が37.0%と最も多く、次いで「一時的な繁忙に対応するため」が31.8%、「仕事の内容が簡単・単純なため」が30.7%と続いており、これらの上位3項目が30%を超えている。
 業種別に見ても、製造業、非製造業のいずれにおいても、「人件費が割安なため」が1位を占め、それぞれ38.0%、35.9%を占めている。(図-12)
図-12 パートタイム労働者を活用する理由
(2)採用時の労働条件の明示
 パートタイム労働者の採用時の労働条件の明示について見ると、「主に書面を交付している」が54.2%と過半数を占め最も多く、次いで「主に口頭で説明している」が33.9%、一方「主に就業規則を交付している」は10.4%、「特に明示していない」はわずかに1.6%であった。

(3)主な仕事
 パートタイム労働者が主としてどのような仕事を行っているのかを見ると、「正社員よりも範囲を限定した仕事」が41.1%、「正社員よりも軽易な仕事」が31.3%、「正社員とほぼ同等の仕事」が26.6%と続いている。
 また、「正社員とほぼ同等の仕事」を業種別に見ると、「職別工事業」が100.0%と最も多く、次いで「運輸業」の47.1%、「小売業」の46.7%となっている。(図-13)
図-13 パートタイム労働者の主な仕事

(4)賃金水準
 前問で正社員とほぼ同等の仕事を行っている50事業所のパートタイム労働者の賃金水準を見ると、「ほぼ同額」が44.0%と最も多く、次いで「8割程度」が
24.0%、「9割程度」が20.0%と続いている。また「7割程度」が10.0%、「6割程度」はわずかに2.0%となっており、さらに「5割程度以下」は全くなかった。
 これを製造業・非製造業の別で見てみると、「ほぼ同額」とする回答が製造業で65.2%と高い割合を示したのに対し、非製造業では25.9%と低く、製造業と非製造業とでは大きな差がついている。

(5)正社員と比較して賃金水準が異なる理由
 前問で正社員と異なる賃金水準を支給しているとする回答のあった28事業所に対して、その理由を見ると、「もともとそういった契約内容で労働者も納得しているため」が46.4%と最も多く、次いで「責任の重さが違うため」が32.1%、「勤務時間の選択性があるため」が28.6%と続いている。
 業種別で見ると、「職務内容が違うため」が製造業で25.0%を示したのに対し、非製造業では全くなかった。また「勤務時間の選択性があるため」は製造業で12.5%であったのに対し、非製造業では35.0%を占めており、業種間によるバラツキが目につく。(図-14)
図-14 パートタイム労働者の勤続勤務年数

(6)処遇
 パートタイム労働者の処遇を見ると、「特別な処遇はしていない」が47.9%と最も多く、次いで「基本給を引き上げる」が33.3%、「賞与を支給または引き上げる」が28.6%と続いている。(図-15)
図-15 パートタイム労働者の処遇


目次前頁次頁
Copyright 2006 秋田県中小企業団体中央会 http://www.chuokai-akita.jp/