3. 経営状況について

(1)現在の経営状況
 厳しい経営環境の中で、県内の中小企業の経営状況を見ると、「悪い」が51.7%と最も多く、「良い」は8.5%となっている。昨年の調査との比較では、「良い」が2.9ポイント増加しているものの、「悪い」も7.5ポイント増加している。
 ちなみに全国平均では、「良い」が11.9%、「悪い」が43.5%となっており、県内中小企業の経営状況は依然厳しい状況となっていることがうかがえる。(図-4)

図-4 経営状況

(2)主要事業の今後の方針
 主要事業の今後の方針を見ると、「現状維持」が63.9%、次いで「強化拡大」が29.1%、「縮小」は6.2%となっており、昨年との比較では「強化拡大」が5.5ポイントと大幅な増加を示したことから、今後の事業経営に向けて積極的な取り組み姿勢がうかがえる。
 また、業種別にみると、「情報通信業」では「強化拡大」の回答が80.0%と圧倒的に多く、ある意味では現在の日本の経済状況を反映している結果と思われる。(図-5)
図-5 主要事業の今後の方針
(3)経営上のあい路
 経営上のあい路を3項目以内で選択してもらったものであるが、この結果、「販売不振・受注の減少」が53.7%と最も多く8年連続で1位となっている。次いで、「同業他社との競争激化」が40.8%、「原材料・仕入品の高騰」が29.1%となっている。上位2項目は前年度と変わらないが、昨年は3位だった「製品価格(販売価格)の下落」に変わって「原材料・仕入品の高騰」が新たな課題として上位3項目の中に入ってきている。また、全国の状況もほぼ同様の結果となっている。(図-6)
図-6 経営のあい路

(4)経営上の強み
 経営上の強みを3項目以内で選択してもらったものであるが、この結果、「顧客への納品・サービスの速さ」が33.9%と最も多く、次いで、「製品の品質・精度の高さ」が28.7%、「組織の機動力・柔軟性」が24.2%と続いており、この3項目の順位は昨年度と変わりはないが、それぞれ回答割合が増加傾向にある。
 全国の順位もほぼ同様であるが、「製品・サービスの独自性」の数値が高くなっている。(図-7)
図-7 経営上の強み


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