長引く景気低迷により、伝統工芸品である南部鉄器の売上は減少傾向にあり、国内需要の回復は期待できない状況が続いている。そうした中で、順調に売上を伸ばしているのが海外市場。特にも中国、東南アジアなど高度経済成長の続いている新興国においては、富裕層を中心に工芸品、美術品等の購入が増加傾向にある。
なかでも、日本の伝統工芸品は注目されており、高額商品の購入も増加傾向にあることから、南部鉄器についても需要増加が期待され、さらなるPR活動が必要となっている。
こうした現状から、当連合会では、先の上海万博において通常の南部鉄瓶とともに、巨大南部瓶(高さ1.6m、重量210kg)を展示。加えて、鋳造過程紹介パネルの展示、記念品等の出展、提供を行い、積極的な広告宣伝活動に努めた。
この結果、中国企業と当連合会会員である、南部鉄器協同組合、水沢鋳物工業協同組合それぞれとの間で、合わせて3,000万円を超える商品供給の契約が成立することとなった。