景況レポート 製造業の業況悪化続く
〜先行き不透明な状況は変わらず〜
情報連絡員80名 2月分

 2月分の県内景況は、前年同月と比較して、景況が「好転」したとする向きが6.4%(前月調査2.6%)、「悪化」が59.0%(同64.1%)で、業界全体のDI値は−52.6となり、前月調査と比較し8.9ポイント好転した。内訳としては、前月調査と比較して、製造業は3.1ポイント悪化し、DI値は−56.2、非製造業は17.4ポイント好転(DI値好転組合3件増加、悪化組合5件減少)し、DI値は−50.0となった。
(回答数:78名 回答率:97.5%)


[天気図の見方]前年同月比のDI値をもとに作成しています。
[凡例]

業界全体好転悪化割合[前年比/同月比]


業界の声
豆腐油揚 過当競争等により、前年同月比で売上は低迷している。製品の値上げが業者間で一定せず、取引先との交渉もうまく進んでいない業者もおり、業界全体としては大きな変革期に入っている気配である。
麺類製造 小麦の政府売渡価格が4月から30%アップすることとなり、わずか1年で44.9%の引き上げとなる等、原材料及び副材料の価格上昇により、依然として厳しい状況が続いている。
清酒製造 1月の清酒出荷量は1,169キロリットルで、前年同月比98.5%で推移した。タイプ別では、吟醸酒が前年同月比で99.3%、純米酒が110.8%、本醸造酒が95.6%、レギュラー酒が97.1%となっている。
一般製材 市況は全体的に荷動きが悪く、前年同期と比べ様変わりの状態である。原木については、良材は品薄感から強含みの状態であるが、細丸太は弱含みで推移している。
印刷 2月も依然として低調な状態が続いており、リサイクル用紙や大豆インクの改ざん問題も、明確な対応策が示されずにいる。また、用紙諸材料の値上げによる受注価格の見直しが業界全体に浸透していないこともあり、非常に厳しい状況はしばらく続くものと思われる。
自動車販売 2月の新車販売台数は、登録車が2,034台(前年同月比101.0%)、軽自動車が1,844台(同102.3%)であり、合計3,878台(同101.6%)であった。
石油製品 ガソリンは前月より2円ダウンし1リットル当たり149円、軽油も前月より1円ダウンし1リットル当たり128円、灯油も18リットル宅配で26円ダウンし1,758円となった。元売仕切価格は上昇しているが、市況は値下げが続きリッターマージンは減少しており、販売店における収益状況は悪化している。
商店街 地区内にあるファッションビルの方向性が決定されたが、依然2〜3割減の売上は回復されない。また、商店街の核となっているビルも方向性が定まらず、不安定な状態が続き、業況悪化の状態は増すばかりである。(秋田市)
自動車整備 自動車検査台数の状況から、2月の整備需要は前年同月比で登録自動車が6.9%増、軽自動車も10.8%増となり、全体では8.3%増加した。
トラック 前年同月比とほぼ同水準で推移しているが、米穀については前年数量を上回っており、他品目についても小幅な変動はあるものの、全体的に横ばいで推移した。しかし、収益では燃料高騰によるコストアップ等で前年同月比で減少している。


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