先進組合事例
<VOL.19>

〜産地ブランドの確立を目指して〜
秋田県稲庭うどん協同組合

住 所 〒012-0107
秋田県湯沢市稲庭町字稲庭80-4
理事長名 佐藤 君蔵
電話番号 0183-43-2029 FAX番号 0183-43-2027
設 立 平成13年10月 出資金 2,100,000円
組合員数 21人 理 事 12人
ホームページ http://www.inaniwa-udon.jp/

設立の経緯
 稲庭で誕生した稲庭うどんは、300年にも及ぶ伝統と独特な技法により、讃岐うどん、きしめんとともに日本三銘うどんと称され、多くの消費者に支えられてきた。しかし近年、稲庭うどんをまねた類似品や粗悪なコピー商品が市場に出回るなど、産地ブランドのイメージダウンが危ぶまれてきた。
 この状況の中、本場に伝わる伝統の味を守り産地が一致結束して良質なうどんを作ること、また、秋田県を代表するブランドとして確かな商品を消費者に提供し、地域経済の振興に寄与することを目的として平成13年10月に22社で事業協同組合を設立した。

取り組み内容

伝統的な手綯い手延べ製法
組合マーク。稲庭の「い」とうどんの「う」をモチーフ
 設立後この事態を打開するため、自分たちが受け継いできた伝統そして後世に残すべきものは何か、そして消費者は何を求めているのかを真剣に話し合った。その結果、今年度の総会において「組合における稲庭うどん製法規定」を決議し、その運用を開始した。
 この規定は、“手作り”という稲庭うどん本来の製法を守ることにより、確かな品質を維持し、消費者に対し稲庭ブランドを保証することを目的としており、稲庭うどん製造のバイブルとなるものである。
 組合では、既に組合のシンボルマークを制定し、伝統手法にそって製造された商品である証を消費者へ示すための活動を進めている。
 このような活動の中、組合員間に「組合員の商品は自分の商品」という連帯感が自然に生まれ始めている。長い伝統があるが故に困難と思われた製法規定の制定・運用であったが、ついに実施に漕ぎつくことができたのは、各組合員の稲庭うどんに対する情熱と地域の振興を願う思いが一致したことにほかならない。

今後の課題
 今後組合では、来年4月の改正商標法施行に合わせて更なる産地ブランドの確立に向けた活動を進めることとしている。そして、自分たちのこだわりを広く消費者にPRし、稲庭うどんを基本とした近隣の様々な資源との連携を図ることで、地域振興に結び付けたいと考えている。


佐藤理事長
理事長コメント
 300年前に稲庭で生まれた伝統とこだわりを守り、多くの消費者に喜んで食していただきたい。



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