池袋で大館曲げわっぱ新作展 新作中心に200数点出展
大館曲げわっぱ共同組合

 大館曲げわっぱの新作展が、9月1日から11日まで、東京西池袋の全国伝統的工芸品センターの特別展示場で行われました。
 この新作展は、同センターの東京青山から西池袋への移転オープンに伴う記念事業で、インテリアがセンターのオープニングを華麗に彩る形ともなりました。
 新作展には、昨年度、伝統的工芸品産業産地振興対策事業の意匠開発事業により開発された、ハンガーやタオル掛け、ワイン・CDラックや照明カバー、掛け時計など新作が出品されました。これらはいずれも従来の曲げわっぱの持つ「器」のイメージとはひと味もふた味も異なった斬新な作品です。
 また、展示の手法も生活に密着した演出を試みたほか、製作実演コーナーでは、同組合の栗盛専務理事が曲げわっぱ作り(曲げわっぱの桜とじ)を披露したほか、「大館曲げわっぱ今昔」のミニ講座も好評で、「曲げわっぱファン」の拡大に貢献していました。
 伊藤理事長は、海外のマーケットに流通チャネルを持つバイヤーから商談が持ち込まれるなど「販路拡大に十分な手応えを感じた新作展となった」と語っていました。


パーティション

木製徳利・ぐい呑みと半月盆

照明カバー

アタッシュケース

ワインラック

壁掛け照明

スリッパ掛け

ハンガー

マガジンラック
CDラック
写真スタンド 置き時計

秋田公立美術工芸短期大学教授
産業デザイン学科長山本毅氏の談話

 意匠開発の指導に当った山本教授は、「従来の食器の枠にのみに留まっていては如何に優れた作品・商品であっても減少の一途をたどる。伝統工芸で守るべきものは技法であって姿・形は時代の変化にあわせて進化させていかねばならない。今回の開発にあったっては衝立のように曲げものからあえて曲げないものへの挑戦も試みた。今後とも新しい生活の様式にマッチしていくような商品の開発をしていってほしい。」と語っています。



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