妻は十数年前の実母の死がきっかけで介護に興味を持ちました。その後は介護福祉士の資格を取得して、秋田市内の老人保健施設やデイサービスセンターに勤めるなど、長年介護業務に携わってきました。

そのようなことから二人で今までの経験を生かし独立して介護事業をやりたいと考えるようになりました。

しかし、いざ事業を立ち上げるとなると、どんな方法があるのか、どのようにしたらよいのかなどクリアすべき問題がでてきました。

そんな折、介護事業に特化した創業セミナーが開催されることを知り、参加したことが創業のきっかけとなりました。
 
  人材の確保に非常に苦労しました。しっかりとした人材を確保することが一番大切だと思い、妻の昔の同僚や介護業務の経験者など一緒に働いてくれる人をさがしました。

しかし話は聞いてくれるのですがいざ一緒にやろうとなると、なかなか集まりませんでした。

そして集まったとしても、介護に対する志が一緒でないと長続きしません。介護事業は人材が大事ですので、人を集めるときは、注意して集めなければいけません。
 
  常日頃心掛けているのは、利用者に対して常に目が届くように、話をよく聞くようにするということです。
事業所名にもあるように「ほほえみ」をもって利用者と接することを大事にしています。

また、利用者はもちろんですが、その家族も安心して任せることができる事業所を目指しています。

「笑顔・誠意・感謝の心」は社是であり、利用者との信頼関係の基礎です。

このことを常に心に留めながら介護をしていきたいと思っています。
 
  今までは訪問介護・居宅介護・デイサービスを実施してきましたが、今後は特定高齢者向けの予防介護事業も実施します。

将来的には自分たちが年をとったらどうやって老後を暮らそうか?という発想から世代を超えた集合住宅を作りたいと考えています。

これは介護保険制度の枠を越えた話になりますが、この事業所の周りに高齢者の住宅だけではなく、様々な世代が暮らし、助け合いながら暮らせるコミュニティーを作っていけたらと思っています。
 
  現在、秋田県における高齢化の割合が高くなってきているといいますが、それに伴ない介護事業所も乱立しているのが現状です。

これから介護事業を始めたいと思っている方は「本当にこの場所でよいのか?」「競合他社はないのか?」など、焦らずに徹底的にリサーチすることが重要だと思います。

そして資金と人材です。創業時はあまり、お金をかけないこと。しかし、資金は少なくとも1年分くらいの余裕を持ってやって欲しいと思います。また、金融機関からの融資を頼るのではなく、自己資金がベストです。

介護事業は決して「うまみ」がある事業とは言えません。志なしでは続けていけないでしょう。もし創業するのであれば、しっかりとした志をもち、自分の体力にあったやり方、小さいことから始めてみてもよいのではないでしょうか?

人材面では志を一緒にする人との出会いが重要だと感じています。